フカボリ
【世界お茶まつり2025】静岡茶を味わい尽くす!新茶バスツアーを先取り体験してきました!(前編)
2025年3月21日
みなさんこんにちは!メディチャン特派員の竹内です。
世界中でお茶の注目度が高まる中、日本有数の茶産地である静岡県では、3年に一度「世界お茶まつり」を開催しています。今年の春の祭典では、静岡県内のお茶スポットを巡り、静岡茶の奥深さや伝統的な茶文化を体感できるバスツアーを実施予定。今回は、このツアーを一足先に体験させていただいたので、その様子をお届けします!
目次
1. お茶文化に触れる 世界お茶まつり2025
2. 静岡茶市場に聞く 静岡県のお茶業界
3. 良いお茶の見極め方を学ぶ「お茶屋さん体験」
4. 玉露をもっと美味しく「茶皿体験」
1. お茶文化に触れる 世界お茶まつり2025
近年、健康志向の高まりやインバウンド需要の増加によって、世界中でお茶の人気が高まっています。

出典:農林水産省ウェブサイト(https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/cha/230929.html)
中でも静岡茶は長い歴史を持ち、その長年のノウハウを生かした高品質なお茶として海外でも高く評価されています。そんなお茶の魅力を国内外に発信する「世界お茶まつり」は、2001年からスタートし、今年で9回目を迎えます。

世界お茶まつり2025は二部構成となっており、春の祭典は令和7年4月19日〜5月21日、秋の祭典は令和7年10月23日〜26日に開催されます。お茶の入れ方体験、期間限定スイーツ、スタンプラリーなどお茶を楽しめる企画が盛りだくさん!
春の祭典プログラム
https://www.ocha-festival.jp/program/750
特に注目なのが、春の祭典で実施される「静岡茶をとことん味わうバスツアー」。お茶の取引体験、茶畑見学、お点前体験、茶葉の天ぷらなど、静岡茶を存分に楽しめるツアーです。今回、バスツアーの先取り体験として、静岡茶市場、まるとう農園、玉露の里の3カ所を取材してきました!前編では、静岡茶市場さんをご紹介します。
2. 静岡茶市場に聞く 静岡県のお茶業界
静岡茶市場は、お茶の生産者と買手である問屋や製茶会社が取引をする、茶の取引場です。なるべく高く売りたい売手側と、なるべく安く仕入れたい買手側の間に立って、スムーズに取引を進めるのが、静岡茶市場の社員の役目です。

(参考元:静岡茶市場HP https://chaichiba.co.jp/chaitiba/distribution/)
静岡茶市場代表取締役社長の内野さんに、静岡県でのお茶業界について詳しくお伺いしました。
Qお茶の取引はどのくらい成立するものなのですか?
売手と買手の取引はスムーズに成立することの方が少ないです。その理由は、買手が求めるお茶と、生産者が作るお茶のマッチングが難しいからです。
代表的なお茶の産地である鹿児島県では、海外での茶の需要増加を受け、海外向けの有機茶の生産に力を入れる農家さんが増えています。一方で、静岡県ではこうした世の中の変化への対応が十分ではなく、売手と買手でズレが生じやすいのが現状です。
Qその課題に対して静岡茶市場さんが行っていることはありますか?
静岡茶市場は買手の要望を生産者に伝え、ニーズに合ったお茶を生産していただくことで買手と売手のマッチングを図っています。取引の場面だけではなく、直接生産者の元に赴いたり、買手とコミュニケーションを取ったりなど、両者にとってより良い取引になるように尽力しています。
3.良いお茶の見極め方を学ぶ「お茶屋さん体験」
お茶の取引は、①買手が茶の品質を見極める「拝見」、②買手と売手が交渉する「取引」、③取引成立の証明である「手打ち」、という流れで進行します。その中でも今回は「拝見」を模擬体験させていただきました。

(引用元:静岡茶市場HP https://chaichiba.co.jp/chaitiba/distribution/)
今回のお茶屋さん体験で使用したのは、川根産浅蒸し茶と掛川産深蒸し茶の2種類。拝見では、荒茶(あらちゃ)と呼ばれる、蒸し・揉み・乾燥等の一次加工が施された茶葉を使用します。荒茶は、買手である問屋や製茶会社によって、火入れ乾燥、整形などの工程を経て最終的な製品へと加工されます。ベテランであれば、荒茶の段階で、最終製品がどのような風味になるのか予想ができるのだそうです。
まずは茶葉を手で触ったり、鼻を近づけて香りを嗅いだりします。

次に茶葉4 gを量り取り、100℃の熱湯を注ぎこみます。普段の煎茶は70~80℃で淹れますが、熱湯で抽出することでお茶の良い部分と悪い部分の両方を際立たせ、お茶の品質を評価しやすくします。

その後、茶葉をすくいあげて香りを嗅ぎます。この時のポイントは、なるべく多くの茶葉を斜めにすくい取ること。こうすることで、より茶葉の香りを引き立たせます。

最後に茶葉を取り除き、お茶の色や風味を確認します。
浅蒸し茶より深蒸し茶の方が苦みがありますが、深いコクやうまみも強く感じられました。
4. 玉露をもっと美味しく「茶皿体験」
お茶屋さん体験の後は、茶皿体験を行いました。茶皿という平たい醤油皿のようなお皿を使用して、急須とは異なる抽出方法でお茶を抽出します。今回は玉露を使用しました。
まず、人肌まで冷ましたお湯を用意し、茶葉が浸るくらいに注ぎ入れます。

数分後、抽出液を別のカップに移します。

茶皿で抽出したお茶を飲んでみると、普段飲んでいるお茶と異なり、すっきりとした甘味が感じられました。茶の淹れ方でこんなに味が変わるのかと非常に驚きました!
最後に、藤枝で作られている「藤枝かおり」というブランドの緑茶と紅茶を急須で淹れていただきました。

心地よい香りでリラックスできます。藤枝かおりの緑茶は苦味が少なく誰でも飲みやすい印象を受けました。一方で、紅茶は香ばしさがあり、甘いお菓子と相性抜群だと感じました!藤枝かおりの緑茶と紅茶のセットは、静岡茶市場さんのオンラインショップでも購入できます。
静岡茶市場さんのオンラインショップhttps://chaichiba.co.jp/online/
取材を終えて
お茶屋さん体験や茶皿体験では、現物を見て触ることでお茶を五感で楽しむことができました。特に、茶皿体験では玉露の甘味に非常に驚きました!
また、内野さんから静岡県のお茶業界についてお聞きし、買手側のニーズと生産者側の事情をすり合わせることの難しさを学ぶことができました。茶業界の課題を解決したいという熱い想いをお聞きし、非常に感銘を受けました。
バスツアーでは今回紹介したように、お茶屋さんの拝見を体験できる「お茶屋さん体験」や茶皿を用いて玉露を味わう「茶皿体験」などを実施予定とのことです。気になった方はぜひ参加してみてください!
【静岡茶をとことん味わう!静岡モニターツアー2日間】
日程:2025年5月8, 9日/9, 10日/15, 16日
集合場所:JR東京駅(JR品川駅、新横浜駅、小田原駅での途中乗下車が可能)、JR静岡駅での集合解散も可能
料金(一人当たり):一名一室で59,900円/二~四名一室で49,900円
※静岡駅集合・解散の方は上記金額から1万円引き
ツアー内容
・静岡茶市場-茶取引の模擬体験、お茶屋さん体験、茶皿体験
・まるとう農園-茶摘み体験、工場見学、お茶詰め放題、茶葉の天ぷら試食、お茶の試飲
・玉露の里-お点前体験、玉露の茶畑見学
・ホテルで静岡茶を使ったフレンチの夕食
など


詳しい情報はこちら→
https://www.ocha-festival.jp/program/758
後編では、バスツアーの訪問先である、まるとう農園さんと玉露の里をご紹介します!ぜひご覧ください。
後編はこちら!
―――問い合わせ―――――――
県広聴広報課 電話054(221)2231 FAX054(254)4032