みなさんこんにちは！メディアチャンネル学生特派員の吉村です。
猛暑日が続いた夏と短い秋も終わり、冬が近づいてきましたね。
さて今回私は静岡の隠れた避暑地「静岡県県民の森」に行ってきました。こちらは静岡県が設置している宿泊施設で、ロッジなどの宿泊ができる建物やキャンプサイトもあり自然を存分に満喫することができます。所在地は静岡市なのですが、県民の森があるのは深い山の中。赴くには車が必須で、最寄りのスーパー・コンビニまでなんと車で約1時間かかります。そんな街から遠くはなれた「静岡県県民の森」で今回私は大人気イベントである「きのこ観察会」に参加してきました。きのこ採集から勉強会まで、静岡県県民の森の魅力とともに前編・後編に分けてお届けします！

目次
1．いざ静岡県県民の森へ！　～車に揺られて約2時間～
2．県民の森を探索してみよう ～設備紹介～
3．静岡県県民の森ってどんなところ？

１．いざ静岡県県民の森へ　～車に揺られて約2時間～

朝8時半に静岡駅にて県民の森管理人の遠藤さんと合流しました。車がないと赴くことができないため、静岡駅から静岡県県民の森まで遠藤さんに車で送迎していただきました。車を走らせて30分とたたないうちに大きな建物は少なくなり、次第に緑の割合が増えてきました。県民の森の付近にはスーパーやコンビニがないためあらかじめ食料など必要なものを買いそろえておく必要があります。そして車で揺られること約2時間、曲がりくねった山道を行くと静岡県県民の森に到着しました。

外に降りると雨が降っていた影響もあり、少し身震いするほどの寒さに見舞われました。スマホで気温を確認するとなんと15度！これからの季節は羽織れるものが必須になります。

最初に通してくださった施設がロッジと言われる建物で、管理事務所や広いホールがあり、イベントなどは主にこのロッジで行われます。

中央には大きな暖炉があり、火起こしを体験させていただくことに！小学校の林間合宿以来の火起こしでしたが、遠藤さんの助けの元無事に着火。暖かい火の恩恵を受けることができました。

2．県民の森を探索してみよう ～設備紹介～

イベントが始まるまでの時間、施設の案内をしていただきました。
静岡県県民の森はロッジ・ログハウス・テントサイトが主な宿泊施設となります。他には子ども向けのアスレチックがある広場があります。

ロッジ
ロッジは管理事務所を兼ねた建物で、1階にホール、２階が宿泊部屋になっており、4人部屋が６室と6人部屋が２室あります。消灯時間は21時半と決まっています。貸し切りも可能となっていて、研修としても利用できます。
共用設備：洗面所、風呂、トイレ（和式3、洋式1、男女各）、炊飯棟、かまど、ガスコンロ25分/100円
設備・備品：AC電源、循環式ヒーター（4～6、10，11月）、寝具セット（マット、毛布、枕）、Wi-Fi（管理事務所付近のみ）
値段：2,800円～（一室料金）

ログハウス

平屋タイプとロフトタイプがあります。キッチン、ユニットバス、冷蔵庫、暖房6人分の寝具が用意されています。どちらのタイプのログハウスも最大8人まで宿泊することが可能です。現時点ではWi-Fiは無いため、デジタルデトックスをしたい方々に人気が高いとおっしゃっていました。

設備：流し台、コンロ、ユニットバス、トイレ、暖房、AC電源、ホットカーペット、冷蔵庫、座卓

備品：包丁、まな板、やかん、洗剤、スポンジ、たわし、ほうき、ちりとり、脱衣かご、寝具6セット（マット、毛布、枕）

テントサイト

フリーサイトとオートサイトがあります。テントは宿泊者自身で用意、設置していただく方式です。オートサイトは駐車スペース付きで車を横付けしながらテントを張ることができます。また貸し切りゾーンもあり、大人数での利用も可能です。
区画サイト；約4ｍ×4ｍ　700円
オートサイト：車のそばにテントが張れます。　3000円～
貸し切りゾーン：200㎡以上　車2台駐車可能　10000円

広場（アスレチックスペース）

モミの木広場、カエデの広場、ブナの木広場、流れの広場があります。

今回案内していただいたのはカエデの広場のみでしたが、アスレチックの遊具が多くあり、主に子どもの遊び場になっています。

ニホンジカが広場にはよく訪れるそうで、朝方に遭遇することが多いんだとか。

炊飯器、鉄板、寝袋、毛布、シーツ、ハンモックがレンタル可能です。他には薪、着火剤、歯ブラシ、インスタントレトルト食品、マシュマロなどが販売されています。調理器具（フライパンや鍋など）は用意されていないため持参が必要で、また施設側からご飯などの提供はできないため食料調達から調理を自分たちで行う必要があります。

（基本キャンプ場スタイルです）

3．静岡県県民の森ってどんなところ？

管理人の遠藤さんに詳しく県民の森についてお話を伺いました。

――おすすめの過し方やスポットはありますか？

のんびりした時間が流れていて、自由に過ごすことができる、それがこの県民の森の最大の特徴だと考えています。それぞれの楽しみ方を見つけていただければと思います。

リピーターの方はのんびりと過ごされる方が多い印象があります。ログハウスやロッジは家族連れが多いです。子どもたちはよく広場で遊んでいますね。祖父母を交えた家族3世代で来られる方もいます。Wi-Fiがロッジしか通っておらず、またキャリアもソフトバンク一社のみなので少し不便なところもありますが、その不便さ目的でデジタルデトックスをしにくるお客さんもおられます。

自由に時間を使えるため、何でもできるのが魅力ポイントだと思います。

――年間を通して色々なイベントをされていますが、おすすめのイベントや人気のあるイベントはありますか。

それこそ今回のきのこ観察会は人気の高いイベントです。毎回申し込みが多数寄せられるため抽選で参加者を決定させていただいています。きのこの専門家から直接レクチャーが受けられるため、初心者レベルの基礎から、深い知識まで教わることができます。他には8月に行っている小中学生向けの2泊3日の自然体験キャンプも人気が高いイベントで県内外問わず子ども達が参加しています。
また訪れる季節としては夏がおすすめです。最高気温25度程度、最低気温17度程度ととても過ごしやすいです。7、8月中は無休で営業しておりますのでぜひ訪れていただきたいと思います。

――自然豊かな山中に位置している県民の森ですが、そんな場所だからこそ観ることができる動物や植物、虫などはいますか？

標高が1,500メートルと高いため山地帯で育つ草木類を多く観ることができます。具体的には、ウラジロモミ、ブナ、ミズナラ、カエデ、カラマツが挙げられます。秋は紅葉がきれいです。また動物では天然記念物のニホンカモシカが道中を含め、多く見られます。他にはシカ、アナグマ、キツツキ、リス。見ることができたら珍しい動物としてはキツネ、ウサギ、がいます。ウサギコウモリはたまに建物内に入り込んで天井に張り付いていたりしますね。虫はこの地域一帯が採集NGのため採ることはできないのですがミヤマクワガタやカミキリムシが多く生息しています。あと蛾はとても多いです（笑）

――静岡県県民の森で課題に感じていることはありますか？

一般の方々への認知が足りないことや運営するスタッフの人手不足が挙げられます。一度足を運ぶ機会があれば次のイベントにも来てくださることが増え、リピーターの確保につながるのですが、その最初の一歩のきっかけ作りに苦戦しています。主に情報発信は公式HPやX（旧Twitter）で行い、たまにこのように取材に来ていただくこともあります。特に学生の利用を増やしたく試行錯誤をしている最中です。
学生の利用を増やしたい理由として、現在働いているスタッフの高年齢化が関わっています。こちらに就職するとなると勤務地との関係上、井川への移住が推奨されます。なかなかハードル（覚悟のようなもの）があるのですが、広報、企画、運営までトータルで携われる職種なので、興味のある方はアルバイトからでもいいのでチャレンジしていただきたいと思います。アルバイトは夏のお盆の時期あたりに泊まり込みで働いていただきます。ご友人らと一緒に来ていただいてかまいません。自然の中で働く体験を皆さんにもしていただきたいです。そしてそこから少しでも県民の森に興味を持っていただけたら嬉しい限りです。

自然豊かな山中は日々の喧噪から離れてゆったりとした時間が流れていました。
イベントや施設の詳しい情報、またアルバイト・正規職員に関する詳細は公式ホームページで確認が可能です。（採用は静岡県県民の森の指定管理者、井川森林組合になります）

次の記事では大人気イベントである「きのこ観察会」の模様をお届けします！

静岡県県民の森　　　　　　　　　　　　　　　　　　
〒428-0503
静岡県静岡市葵区岩崎284
新静岡ICより北へ車で１時間３０分

054-260-2214
（管理事務所　8：30～16：00　４月第３土曜日～１１月第３日曜日）
※火曜日は定休日（７月・８月は無休）

HP：https://www.kenmori.info/