フカボリ
自転車の交通事故ゼロへ
2025年12月22日
近年、自転車に関する交通安全対策が注目されています。
自転車による危険な事故を防ぐためのポイントなどを県くらし交通安全課の職員に伺いました。
目次
1 県内の自転車事故の現状について
自転車は便利な乗り物ですが、県内では令和7年(11月末時点)において、2,447件の自転車事故が起きており、小学生や高校生を含む8人の方が亡くなる大変痛ましい事故が発生しています。
-自転車事故の特徴を教えてください
まず、自転車事故で一番発生が多い事故類型は「出会い頭」で、全体の約6割を占めています。そのうち自転車側に主な原因がある事故では、自転車の指定場所一時不停止等の違反による事故が約7割を占めています。
一時停止標識が設置された交差点では、必ず止まって、左右の安全確認を確実に行ってください。特に左右の見通しが悪い交差点では、まず徐行し、カーブミラーが設置されている場所では、カーブミラー越しに交差道路の確認をするのみではなく、しっかりと目視により左右の安全確認を行うことが重要です。
-事故の多い年代や時間帯などはありますか
当事者の年代別では、高校生が最も多く全体の約3割を占めています。
時間帯別では、登校時間や下校時間にも該当する午前6時から午前10時と、午後4時から午後6時が特に多く、また、約7割が交差点内で発生しています。
このような実情を知り、若年層の方はもちろんですが、自転車利用者全員が注意を払うようにしましょう。
-静岡県はヘルメットの着用率が低いと聞きましたが・・・
本年9月に警察庁から公表された全国調査の結果によると、静岡県の自転車乗用中のヘルメット着用率は 9.9%にとどまっている現状です。
自転車事故による死者の損傷部位は頭部が最も多く、6割以上となっています。 また、ヘルメットを着用していないと致死率は約2倍にあがるという県警察本部のデータもあります。
頭部を保護し、またご自身の大切な命を守るため、自転車を運転するときは必ずヘルメットを着用してください。



2 自転車を運転する際に気を付けるべきポイント
-具体的なポイントを教えてください
まず、自転車は軽車両に位置づけられており、車の一種だという意識を持って、交通ルールを守ることが重要です。
自転車の交通違反は大きな事故につながる可能性があります。自転車を安全・安心に利用するため、自転車安全利用五則を守りましょう。
自転車安全利用五則
1 車道が原則、左側を通行
歩道は例外、歩行者を優先
2 交差点では信号と一時停止を守って安全確認
3 夜間はライトを点灯
4 飲酒運転は禁止
5 ヘルメットを着用
基本的なことではありますが、改めて確認いただき、守るようにしてください。
また、令和6年11月から自転車運転中にスマートフォン等を使用する「ながらスマホ」の罰則が強化され、「酒気帯び運転」の罰則が新設されました。
「ながらスマホ」は片手運転となり、適正にブレーキ・ハンドルの操作ができない上、周囲の状況などへの注意力が低下し、事故の危険が増加します。
また、飲酒運転は、バランス感覚や判断力を著しく低下させ、重大な事故を引き起こす原因となりますので、絶対にやめましょう。
-見落としがちだけど、注意が必要なことなどはありますか
先ほどもお伝えしましたが、見通しの悪い交差点での確認は、カーブミラーだけでなく目視で行うということを忘れないようにしてください。
また静岡県警察の HP では事故発生状況マップを確認することができますので、ご自身のよく使う道路やお子さんの通学路などの事故状況を確認し、参考にしてみてください。
https://www.machi-info.jp/machikado/police_pref_shizuoka/app/app_accident.html
-自転車利用のルールなどが記載された副読本もあるそうですね
ルールに加え、事故の原因となる違反や罰則、自転車利用者が加害者となる事故の損害賠償に備えた保険加入についてもわかりやすく記載されています。
中高生向けに作成されたものではありますが、一般の方にも参考になる内容です。以下から閲覧可能ですので、ぜひご覧ください。
https://static.shizuoka-ebooks.jp/actibook_data/se2502040/HTML5/pc.html#/page/1
-来年度から自転車の交通違反にも青切符が適用されますね
携帯電話使用等(保持)や遮断踏切立入り、自転車制動装置不良(ブレーキなし等)などの交通違反が青切符の適用対象です。
自転車も車の一種という認識がここでも重要になってきます。
青切符適用年齢は 16 歳以上となっていますが、自転車を運転する皆さん、交通ルールをしっかりと理解し、安全運転に努めてください。
また詳しくは静岡県警察の以下のホームページをご覧ください。
https://www.pref.shizuoka.jp/police/anzen/jitenshajikoboushi/2008012.html
3 まとめ
自転車事故は他人事ではありません。
危険な事故を防ぐためにも今一度自転車のルールやマナーを確認し、見直してみましょう。
繰り返しになりますが、自転車を運転する際は、交通ルールの遵守、特に交差点では目視による安全確認の徹底、そして万が一の事故に備えヘルメットの着用をお願いします。
【問い合わせ】
県広聴広報課 054(221)2231 FAX 054(221)4032
