しずおかWELL-BE+ Vol.6

渡邉聡太さん|防災を他人事から自分事に!こどもたちへの防災教育に力を注ぐ

自分にできることを-防災サークル「あさがお」設立を決意

渡邉聡太さんが静岡大学防災サークル「あさがお」を立ち上げたきっかけは、東日本大震災についての大学での講義だった。

「入学から間もない時期の講義で、地区の小中学生全員が津波から避難して無事だった『釜石の出来事』について詳しく学びました。日頃の訓練や防災教育の徹底、地域の連携があったからこそできたことだと知り、すごいなと。そのとき、ふと自分の母校の防災訓練を思い出し、釜石の人々のような高い防災意識を備えているのか?と考えた時、不十分な点が多いことに気づきました」。

防災を他人事ではなく自分事と捉え、日頃から避難行動を身につけて地域のつながりを保っていなければ、いざという時に逃げ切れない。そして、被災後の復興も地域のつながりなしには進まない。しかし、防災の専門家ではない学生の自分たちにできることは限られている。

そこで学業と両立でき、将来も続けられることにテーマを絞り、教育学部の仲間が中心となって、こどもたちを対象とした防災教育に取り組むサークルを設立したと、渡邉さんは語る。

サークル名「あさがお」は、固い絆、新しい始まりを意味する白い朝顔の花言葉から。現在メンバーは10名。この春で設立から3年目を迎える

静岡大学防災サークル あさがお(Instagramアカウント)

被災地支援、防災講座、多様な視点から防災教育を考える

「あさがお」の活動は、①被災地ボランティア、②県内学校や県内の青少年教育団体での防災講座開催、③ボランティアや講座に向けた打ち合わせの三つ。

被災地ボランティアとしては毎年東北や能登を訪ね、被災地の現状を知り、防災教育に生かすように努めている。

「2024年9月に能登の倒壊したお宅を訪ねた際、地震発生時のまま家に残されている正月飾りを見て、時が止まっている……と言葉を失いました。今後も定期的に被災地を訪ね、復興のお手伝いを続けていきます」。

防災講座は、これまでに浜松市の中学校など3箇所で講座を開催。サークル内では定期的に企画会議を重ねて、こどもたちが興味を持てるような独自の資料を作成し、講座に臨んでいる。

「学校で授業を行うのは初めての体験で不安もありました。しかし、こどもたちが真剣に話を聞いてくれて活発な意見交換もでき、手応えを感じることができました。これからも防災講座の場を増やしていきたいです」。

中学校で生徒たちに防災の大切さを伝える渡邉さん
防災講座では、携帯用ライトや好きな食品を入れて持ち歩くオリジナル防災ボトルを提案

取り組んでいる活動の全てが将来の夢につながっている

渡邉さんは防災サークルでの活動以外にも、こども達と関わる活動に取り組んでいる。県立観音山少年自然の家でのボランティア活動では、施設を利用するこどもたちの指導役としてキャンプなどの野外活動に参加している。

「私は教員を目指す立場ですが、野外でのこどもとの接し方、距離の保ち方など実際に体験して初めて気づくことが多いです。観音山少年自然の家での活動が防災教育の講座づくりに生きることもあります。楽しみながら学ぶことができる、大切な時間です」。

将来は、教員として学校での防災教育の充実に貢献したいと渡邉さんは夢を語る。「学生の今だからできるサークル活動での体験や学びを、地域の人々やこどもたちに広く還元させていきたい。取り組んでいる活動の全てが将来の夢につながっていくと思っています」。

観音山少年自然の家でこどもたちと食事する様子。みんなで食べるご飯のおいしさに、笑顔が溢れる
観音山少年自然の家での活動に使用するパンフレット。気づいたことの書き込みがいっぱい

プロフィール

渡邉 聡太さん

静岡大学防災サークル「あさがお」代表・静岡県中級青少年指導者・静岡大学教育学部2年生。2005年富士宮市生まれ。富士宮市の実家から大学まで片道約2時間の通学時間は、思考の整理や勉強に活用中。幼い頃から清水エスパルスの大ファンで、清水の町とエスパルスをこよなく愛している。

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