しずおか絶景 総合情報誌ふじのくに
【大淵笹場(富士市)】新茶の季節こそウェルカム 観光客ファーストの魅せる茶園
2025(令和7)年3月

富士山南麓の富士市大淵地区に広がる茶園、大淵笹場(読み方:おおぶちささば)。年間50,000人を超える観光客がカメラを手に訪れる、日本有数の「富士山×茶畑」の景勝地だ。ここ数年、海外からの旅行者も増え、連日にぎわいを見せている。
駐車場に車を停めたら、売店へと向かって歩いてみよう。道すがら、まず目に飛び込んでくるのは、辺り一面に広がる茶畑。そのすがすがしさに、思わず深呼吸してしまう。さらに歩みを進めると、真正面に雪帽子をかぶった富士山が少しずつ姿を現し、待ち受ける絶景への期待を高める。
「富士山×茶畑」静岡県民にとっては慣れ親しんだ風景のはずなのに、ここに立つと改めて新鮮な感動が胸を打ち、しばし時を忘れて幸福感に包まれる。
「大淵笹場は森に囲まれ、住宅や電柱などの人工物に遮られることがないんです」と、その理由を教えてくれたのは、大淵二丁目ささば景観保存会会長の藤田好廣さん。
「2ヘクタール以上に及ぶこの茶畑を、半世紀以上もの間、わずか3軒の農家で守ってきました。しかし、彼らもすでに80代半ば。この景観を自分たちの代で終わらせてはいけない。そんな思いから、大淵二丁目地区の有志が集まり、保存会を立ち上げました」と熱く語った。

会長 藤田 好廣さん

保存会ではこの絶景を未来につなげるため、茶畑周辺の草刈りや道路の清掃、季節の花々の植栽といった保全活動だけにとどまらず、観光客の案内や茶摘み体験など、訪れる人々を楽しませる取り組みも積極的に行っている。
こうした活動が評価され、2023年には「ふじのくに美しく品格のある邑づくり 知事顕彰」を受賞した。


新茶の季節、茶畑は新芽ならではの黄緑色に染まる。この時季こそ、大淵笹場の美しさが際立つ瞬間だ。 茶摘みの最盛期でも、大きな機械を入れず、人力と小型機械で作業を行う。それは、観光客ファーストのおもてなしの精神ゆえ。茶葉を「生産する」茶園は数あれど、大淵笹場は「魅せる」茶園なのだ。
「富士山×茶畑」の絶景を堪能した後は、売店からさらに富士山方向に足を延ばし、高台から「駿河湾×茶畑」の景色を眺めてみよう。どこを切り取っても絵になる大淵笹場。園内を散策しながら、自分だけのお気に入りの映えスポットを見つけてみてはどうだろうか。


世界に誇る、しずおか絶景
同郷の台湾の友人も浮世絵のような富士山に感動していました
葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」にも描かれた大淵笹場の富士は、台湾でもよく知られています。電柱や電線なども一切なく、江戸時代から変わらない風景が残されています。
写真をSNSにアップすると、友人からたくさんの「いいね」をもらいました。台湾の観光客からも注目の静岡県一推しスポットです。

(台湾出身)
アクセス
大淵笹場
住所
富士市大淵1376-1
アクセス
・東名富士・新東名新富士ICより車で約10分
・JR富士駅より「曽比奈・曽比奈上」行「曽比奈下」バス停下車、徒歩約20分
お問い合わせ先
TEL:090-4070-3102
(大淵二丁目ささば景観保存会)