フカボリ
ベルテックス静岡のアスリートメシ「ベルメシ」とは?(前編)
2022年5月12日
スポーツ選手の食生活は日頃の私たちの食生活に活かせることがたくさんあります。運動を思うようにできていない……そんな方は食についても考えてみてはいかがでしょうか?
2021年度のB.LEAGUEが開幕しました。2020年度はコロナ禍において中断することとなり、待ちに待った開幕。ベルテックス静岡の選手たちは、コロナ禍においても欠かさず毎月1回、公認スポーツ栄養士である私、中野が継続的に栄養指導をしています。「継続的」であることが、選手の意識と知識を継続的に支援することにつながり、モチベーション維持にも大変大切なのです。
・ベルテックス静岡
「スポーツで、日本一ワクワクする街へ」をミッションに掲げ、静岡県および静岡市をホームタウンとして活動する、バスケットボールチーム。2019年に発足し、現在B.LEAGUE(日本のプロバスケットボールリーグ)のB3.LEAGUEに所属。
まずは日々の食環境整備から
ベルテックス静岡の選手たちは、日々の練習の直後に、中野監修の下、”ベルメシ”担当の管理栄養士とR&O フードカンパニーの調理師さんが実際に「ベルメシランチ」を作って選手たちに提供しています。
また、B3バスケットボールチームの試合期は「土日の連戦」が主流です。つまり、いかに早く疲労を回復させるかによって、勝敗が決まるといっても過言ではないのです。早速選手を支える「ベルメシ」について、大澤選手からご紹介します。
(大澤選手)僕は、練習後に出していただいている「ベルメシ」の中でも、「豚肉とパプリカの黒酢炒め丼」がおすすめです。
練習直後の食事は、疲労回復に役立ち、また、筋肉合成にも役立つとのことで、練習で疲れていても食べやすい工夫をしてくださっています。おすすめである理由は、ご飯の胚芽部分には、糖質の代謝を助け、ビタミンB1が豊富に含まれる豚肉には、疲労回復に役立つからです。(レシピは最後に記載)
成人のプロバスケットボール選手の基準として、もちろん活動量や体格差も大きいので、日々の体組成測定の数値を見ながら、微調整は選手が行なっています。一日の摂取エネルギーを3000~3500kcalとし、その1食分、エネルギーを1000~1200kcal、たんぱく質40-50gで調整、主食、主菜、副菜を揃え、果物や乳製品は各自で用意しています。
また、練習後に勤務している選手もいるので、コンビニでも手軽に準備できるものを教えてもらって意識しています。
疲労回復のために「補食」の指導も受けています。疲労回復には、トレーニング直後に糖質の補食を摂ることを指導しています。
大澤選手おすすめの「ベルメシ」を紹介してもらいました。ぜひ「ベルメシ」をお家で作ってみてください。
<豚肉とパプリカの黒酢炒め丼(4人分)>
磐田産のプリンセスパプリカ(GABAが多い機能性表示食品)を使用しています。皮もやわらかく甘くて美味しいので、お子様での食べやすいと人気です。
【材料】
豚肉切り落とし500g
パプリカ(黄・赤)各1個
青ネギ1本
片栗粉30g
ごま油20g
ご飯どんぶり4杯分
白ごま適量
調味料A
しょうゆ50cc
黒酢40cc
砂糖20g
【レシピ】
- パプリカを一口大に切り、青ネギは小口切りにする
- ボウルに調味料Aを混ぜておく
- 豚肉はそれぞれの肉を一口大に丸め、片栗粉をまぶす
- フライパンにごま油をひき、パプリカを炒める
- 軽く炒めたら容器に取り出し、同じフライパンで豚肉を焼く
- よく炒めたら、⑤で取り出したパプリカを戻す
- 調味料Aをまわしかけ照りが出るまで炒める
- 丼にご飯をよそい、ご飯の上に⑦をのせ、仕上げに白ごまをふる
後編は大澤選手、大石選手に引き続きインタビュー。怪我の経験や日々気をつけていることを伺います。
ライター情報:中野ヤスコ
株式会社食の学び舎くるみ 代表取締役。管理栄養士としてスポーツ選手への食事指導のほかにも、幼児から大人を対象にした食育講座や料理教室、学校給食やカフェのメニュー、農業関係者や水産関係者と一緒に新商品開発に携わるなど、多方面で活躍中。