フカボリ
ベルテックス静岡のアスリートメシ「ベルメシ」とは?(後編)
2022年5月13日
普段、スポーツ選手は何を考えながら食事をしているのでしょうか。今回はけがで思うように体が動かせなかったときの食事や、ベテラン選手となった今、気をつけていることを中心にベルテックス静岡の大澤選手、大石選手からお話をお伺いします。
前編はこちら▶https://fmc.pref.shizuoka.jp/article_post/2732/
「スポーツで、日本一ワクワクする街へ」をミッションに掲げ、静岡県および静岡市をホームタウンとして活動する、バスケットボールチーム。2019年に発足し、現在B.LEAGUE(日本のプロバスケットボールリーグ)のB3.LEAGUEに所属。
まずは現状把握をして、今の自分に何が必要かを考えることが重要
――大澤選手は昨年のけがで、特に体づくりについて考えられたと思います。
(大澤選手)僕は昨年、試合中に前十字靭帯断裂の大ケガをしてしまいました。たくさんの方々に支えていただき、地道なリハビリをしてきて、今シーズンは、試合の場に立つことができています。特にリハビリ中は、単純な体重の変動に一喜一憂せず、「体脂肪量」と「筋肉量」がどのように変化したかを体組成計でしっかり現状把握をしたうえ焦らず対処するように中野さんから言われてきました。
ケガをしている時は、運動量が少ないので、体脂肪が増えやすく、筋肉量が落ちやすいです。
「たんぱく質や野菜、海藻、きのこ類は今までどおりたっぷり摂り、主食は少なめにして、脂質を多く使ったメニューを控える」ということを徹底してきました。特に魚や肉の部位や、乳製品の「見えない脂質」についてしっかり教えてもらったので実践してきました。そのおかげで、リハビリ中も大きな体重増加や筋肉量の低下もなく、復帰に向けてじっくり準備ができました。
――家族が増えて、今まで以上に「自覚」も出たのでしょうか?
(大澤選手)はい。2020年に第一子が誕生し、忙しくなる妻に全面的に頼ることはいけない!と思うようになりました。復帰後の自己管理に役立てるためや、それにリハビリ中だったことの気分転換にもなるため、コロナ禍だったことが重なり「アスリートフードマイスター3級」の勉強をし、無事合格しました!この資格を取ることによって栄養の知識を得、さらに自分の体を数値で客観的に見つめる習慣をつけることができました。
(大石選手)僕は、ベテランの年齢になり、若い頃より、試合期での体重減少、スタミナの維持、そして、ケガの予防について意識しています。家庭では、幼い子供が3人いますので、妻にも協力してもらいながら自分でも管理するようにしています。ケガには十分に気を付けて、身体のケアにも気を付けています。年齢を重ねてから意識しているのが、水分をとること。脱水状態に近くなるとパフォーマンスが落ちるとか、筋肉系のケガにつながると教えてもらったからです。
――大石選手の食卓は、以前に比べて食材の数がすごく増えているもんね!
(大石選手)はい、妻が本当によく協力してくれます。中野さんから「毎食2種類のたんぱく源を極力食べるように」といわれていますので、肉か魚、大豆か卵のように、自分で用意できるものは自分で補填するようにしています。
――静岡産の食材のおすすめは何ですか?
(大澤選手)アスリートとして、身体のキレや、スタミナ、余分な体脂肪をつけないようにするためには、やはり魚でしょうか。静岡は魚も野菜も果物も野菜も本当においしく、甲乙つけがたいのですが、
特に刺身は大好きです。まぐろ、かつお、しらす、あじの干物、特にまぐろやかつお、あさりなどは良質な魚油も多いし、鉄分も多いので、アスリートには最適だと指導されていますので、積極的に食べています。
(大石選手)そうですね。僕は今、旬の「いちご」でしょうか。先日も、家族でいちご狩りに行きまして、静岡のいちごたちを堪能してきました。特に静岡の「きらぴ香」や「紅ほっぺ」は酸味と甘みが絶妙で大好きですね。
(大澤選手)そういえば先日、いちごを石垣いちご農家さんから広島の大切な恩人に直接送ったんですが、「静岡のいちごは、すごく甘くておいしいね」とすごく喜ばれました。
(大石選手)
あとは「三ケ日みかん」。甘いし、うまみが濃厚でおいしいですよね。愛知、宮崎に住んでた時には、箱で送ってもらったりして毎日食べていました。そのおかげか、全く風邪をひかなかったです。
大石選手おすすめの「ベルメシ」を紹介してもらいました。簡単に作れるので、ぜひ「ベルメシ」をお家で作ってみてください。
<石垣いちご豆乳スムージー(350cc)>
静岡市久能の石垣いちごを使うと、より美味しくいただけます。
【材料】
いちご100g
りんご50g
豆乳100cc
氷水100cc
バナナ小1本(70g)
【レシピ】
- いちごはヘタを取り、りんごは皮をむき、一口大に切る。
- すべての材料をミキサーに入れて、なめらかになるまで攪拌(かくはん)する。
ライター情報:中野ヤスコ
株式会社食の学び舎くるみ 代表取締役。管理栄養士としてスポーツ選手への食事指導のほかにも、幼児から大人を対象にした食育講座や料理教室、学校給食やカフェのメニュー、農業関係者や水産関係者と一緒に新商品開発に携わるなど、多方面で活躍中。