フカボリ

浙江料理を食べてみよう!(後編)

2022年5月2日

世界三大料理に数えられる中国料理。

広い中国のこと、「中国料理」とひと口に言っても、地域によって食材はさまざま、調理法や味付けも異なります。そんな中国で「中国八大料理」の一つに数えられるのが、今回ご紹介する浙江料理。

後編では、いよいよ作っていただいたお料理を試食します!

前編はこちら

▽目次

■1.浙江のパーティー料理?!

■2.いよいよ実食!

■3.お酒とのペアリングも楽しい!

浙江のパーティー料理?!

前編に続き、津村料理長に浙江料理について教えていただきます。

前編では、家庭でも作れるお手軽レシピをご紹介いただきましたが、今回は家庭で作るには少しハードルが高いものの、代表的な浙江料理を2品を紹介していただきました。

作っていただいたのは、松鼠魚(ソンシュウユイ・鮮魚のリス型揚げ甘酢かけ)と叫化鶏(ジアオホワジー・丸ごと鶏の蓮の葉の香り 泥包み焼き)。

▲松鼠魚(左)
▲叫化鶏(右)

まずは松鼠魚。「なんでリス?」と思いませんでしたか?私は思いました。

乾隆帝時代、民衆があまりにも川魚を好んで食べるので、取り過ぎて魚が減ってしまったそう。そこで乱獲を防ぐため、川魚を食べるのを禁止しました。ところが、やっぱり美味しい川魚が食べたくなった乾隆帝、「これは魚ではない。リスだ」と言ってこの料理を食べたのだとか。なんか…自分で決めたのに…と思いません?そんな苦しすぎる言い訳をしてまで食べたいほど美味しかった、ということなんでしょうか。

叫化鶏の方は、テーブルに運ばれたものを見る限り、料理とは思えない!というビジュアルです。鶏を丸ごと蓮の葉で包み、その周りを土で固めた蒸し焼き料理とのこと。塩がまみたいな感じかな。ハンマーで外側を割り、蓮の葉を開いて提供されます。外側を割る時はちょっとしたイベントみたいでワクワクしました。開いた時の蓮の葉の香りも最高です!

いよいよ実食!!

いよいよ、作っていただいた浙江料理を試食!

作っていただいた5品がテーブルに並びます。

香りだけでご飯が食べられそうな料理ばかりで、香りに導かれるようにして席につきます。

まずは東坡肉。香りの誘惑がすごくて、耐えきれずに箸をつけます。「美味しい~!!」他の言葉を失ってしまうほど、柔らかくてほろほろの豚肉が口の中でとろけます。色を見て、味が濃いかな、と思っていましたが、全然。時間はかかっても、レシピを見て作ってみたくなる美味しさでした。

次は豆鼓鮮魚。しっかり揚げていた印象ですが、意外とさっぱり。漬け込んだタレのメインもサラダ油なのに油っぽさはありません。クセがあるのかな?と心配した豆鼓も、ほろ苦い鮎にぴったりでこちらも美味。

楽しみにしていた龍井蝦仁も食べてみます。作る時に「卵白が泡立つまで揉み込んで、表面をコーティングする」と料理長が言っていたとおり、卵白をまとってふわふわなエビが、龍井茶で炒められていて、あっさりといただけます。これも結構しっかり揚げていたし、最後にネギ油もかけていたのに…しつこくない。なぜ?

伝統的な2品もいただきます。どちらも見た目にインパクトがありますね。

松鼠魚は、甘酢ソースが美味しい!みんなでシェアする大きさなので、グループで頼んだら楽しそう。あ、お店で食べる場合は、調理に時間がかかるので、あらかじめ予約が必要だそうです。ご注意を。

叫化鶏の方は、インパクト大!な見た目に比べ、蓮の葉のいい香りに包まれた鶏肉がやさしい味で、癒やされました。こちらもトータル3時間かかるお料理とのこと。美味しいものを食べるためには手間暇かけることが必要なんですね。

▲固めてある土を割り、包まれている 蓮の葉を開くと、中には丸ごと鶏が!

ごちそうさまでした!

今回レシピをご紹介した3品も、浙江料理としてはポピュラーなものばかりとのこと。

本当に美味しいので、ぜひ、試してみてくださいね。

地域外交課/静岡県・浙江省友好提携40周年ホームページ

 リンク先 https://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-130/sekkou40.html

お酒とのペアリングも楽しい!

おまけでもう1つ。

浙江省には紹興市という市があり、中国のお酒として有名な紹興酒は、こちらで作られた黄酒(ホアンチュウ・醸造酒)をいうとのこと。

津村料理長に、料理とのペアリングのお勧めを聞いてみました。

「紹興酒にあまりなじみがない方も多いと思いますが、意外と日本の家庭料理にも合うんですよ。揚げ物や炒め物、例えば桜エビのかき揚げや黒はんぺんのフライなどはピッタリ。合わないように思われるお刺身にも、醤油にラー油を垂らして少し辛めにすると、とても合います。日本酒が合うものならほとんど合うのでは?紹興酒と料理の温度は合っていた方がいいと思います。温めて飲むことの多い紹興酒ですが、常温や氷を入れて飲むのも美味しいですよ。自分で、紹興酒に合う料理のペアリングを考えるのも楽しいと思います。」

自分なりのペアリングを探す、ちょっとワクワクしますね。

紹興酒も、楽しんでみたいと思います。

前編、後編に分けてお届けした今回のフカボリ、いかがでしたか?

今年、2022年は浙江省と静岡県の友好提携から40周年の節目を迎える年。新型コロナの影響で、自由な行き来はまだ難しい状況ですが、料理を通じて浙江省に思いを馳せてみるのも、友好を深める1つの方法かもしれません。

―――↓問い合わせ――――――――――――――――――――――――――

県広聴広報課 ☎054(221)2231 FAX054(221)4032

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