フカボリ
【もう一度行ってみたい温泉地全国8位!】2度目の熱海はドコへ行く?
2024年1月19日
毎年恒例の「じゃらん人気温泉地ランキング」で、「もう一度行ってみたい温泉地」で全国第8位となった、熱海温泉。首都圏・関東圏を中心に、人気の温泉地として知られています。
昭和の時代には、新婚旅行や会社の慰安旅行(バブル期の頃までは、そういう風習があったのです…)の定番だったりしました。最近では、映えスイーツが人気で、まち歩きをする若い世代も多く見かけるようになり、首都圏からのアクセスが良いところも、多くの人が訪れたことがある温泉地として、人気の理由の一つでしょう。
環境省の調べによると、宿泊施設がある温泉地の数は、全国で2971カ所!(2020年3月末現在)
それほどの数の中から、「もう一度行ってみたい!」と選ばれる熱海温泉の、2度目だからこそ行って欲しい、少しディープな魅力を、海外温泉関係者のエクスカーションに同行して、ご紹介します!
目次
1 家康公も愛した 歴史ある熱海温泉
今回のエクスカーションでは、大湯間欠泉の近くにある老舗旅館「古屋旅館」の内田会長から、熱海温泉の歴史についてお話を伺いました。
熱海では、古くから温泉の存在が知られており、徳川家康公も、熱海をこよなく愛したと伝えられ、ゆかりの場所が数多くあります。征夷大将軍に就いた翌年に、熱海で7日間の湯治を行ったり、病気がちだった大名へ「お見舞い」として、京都・伏見へ熱海の湯を届けさせたりした、といった伝承も残っています。
徳川幕府の歴代将軍たちも、熱海の湯を大変気に入り、樽に湯を汲み、籠や船を使って、江戸城まで運ばせたんだとか!一樽を10人がかりで、熱海から江戸まで15時間で担いで運ぶとは、さすが、将軍、とても贅沢な楽しみかたですよね。なかでも、8代将軍吉宗の時代には、9年間に3643樽もの献上湯がされたと、史料に残されているそうです。
家康公が入ったとされる「大湯」近くには「湯前神社」がありますが、境内にある石の鳥居と灯籠は、現在の福岡県にあたる久留米藩の藩主が湯治に訪れた際に寄進されたものだそう。当時から、熱海の温泉は、日本各地に知られるほど有名だったのですね。
2 文豪たちも癒やされた?熱海の文化的資源
明治維新後も、熱海には、御用邸や政財界、文化人の別荘が置かれるなど、温泉保養地として、多くの人が訪れました。坪内逍遙が自身で設計し、晩年を過ごした「双柿舎」や、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治など、日本を代表する文豪たちにも愛された温泉旅館「起雲閣」など、文学と縁のある歴史的建造物も残されています。
起雲閣は、日本の伝統的な建築美を残す建物と、中世英国のチューダー様式やアールデコ、中国的な装飾であしらった部屋やローマ風浴室などがある洋館は、建築に詳しくない私でも、見応えがあって、楽しめました。アニメキャラクターの人形と撮影しているグループもいましたが、たしかに、SNS映えしそうな写真が、たくさん撮れそうでしたよ!
熱海温泉と文豪の関係を調べていたら、熱海も含む「伊豆」の温泉には、癒しを求めた文豪たちが多く集まったことから、文学の聖地としての「伊豆」と温泉が、「しずおか遺産」として登録されたそう。川端康成の「伊豆の踊子」が有名だけど、それ以外にも、伊豆を舞台にした作品や、伊豆に逗留して書かれた作品も多くて、文豪たちを惹きつける魅力があるのでしょうね。
文学の聖地「伊豆」と温泉~癒しを求めた文豪たち~
入って気持ちいい温泉には、古くからのいわれや歴史があったり、数多くの文化人にも愛されてきた、熱海温泉。2度目の熱海では、徳川家ゆかりの場所を巡ったり、文豪たちの足跡をたどるといった、テーマを持った楽しみ方はいかがでしょうか。
個人的には、いつか、温泉旅館にゆっくり逗留しながら記事を書く、“文豪ごっこ”をしてみたい!という憧れが。そしたら、この記事も、もっとうまく、早く書けたかもしれません。笑
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