フカボリ
食を通じて伊豆を体感。誰もが楽しめるグルテンフリーイタリアン「Vieni KANDA」
2024年3月29日
静岡県で目標に向かってがんばるお店「ふじのくに魅力ある個店」には、550以上のお店が登録されています。この「ふじのくに魅力ある個店」を対象に行っている『「地域のお店」デザイン表彰』。見た目のデザインに加え、お客様との関係づくりや地域貢献等、広い意味でのデザインという観点から、魅力と個性にあふれた個店を表彰しています。令和5年度に特別賞(ローカルフード賞)を受賞した「Vieni KANDA」の店主 神田哲弥さんにお店づくりにかける思いをふじのくにメディアチャンネル特派員の小林怜加がお聞きしました。
目次
1 『「地域のお店」デザイン表彰』特別賞(ローカルフード賞)を受賞
-この度は『「地域のお店」デザイン表彰』特別賞の受賞おめでとうございます。受賞された感想や周囲の反響を教えてください。
修善寺が位置する静岡県東部は中部・西部と距離があるので、今まではその地域との関わりが少なかったのですが、特別賞をいただいたことで他の受賞店の方とのつながりができました。令和5年度の受賞店は地域もバラバラで業態も異なりますが、どのお店もお客様との関係づくりや地域貢献など、学べることも多いですし自分の視野も広がりました。受賞できてよかったなと思いますね。
受賞後、カフェを開きたいという方がぜひ参考にしたいと来店してくださったこともありました。その方は『「地域のお店」デザイン表彰』の表彰式で「Vieni KANDA」を知ってくださったようです。あと、お客様と話すきっかけになることもありますね。お店に飾っているトロフィーを見て「すごいね」と言ってもらえるなど、そこでコミュニケーションが生まれることもよくあります。
2 グルテンフリーの印象を変える 伊豆食材輝く「Vieni KANDA」
-レストランをオープンしたきっかけを教えてください。
調理師の専門学校を卒業した後、神奈川県の飲食店に勤めていたのですが、あるとき伊豆に2号店を出店することになったんです。そこで初めて伊豆に来て、食材の豊富さに驚きました。お肉もあって、魚もあって、野菜もある。そんな伊豆にどんどん惹かれていきました。
伊豆でピザ職人として勤務していたところ、小麦アレルギーを発症しました。イタリアンで働き続けることが難しくなり、一時は絶望的な気持ちになりました。そんな中一念発起し、今までの経験を生かし、小麦アレルギーがある人でもない人でも楽しめる美味しいイタリアンを作りたいと考えるようになりました。
魅力的な食材が揃っている伊豆でレストランを開業しようと動き始めた頃、さまざまな場面で伊豆の人々の温かさを感じました。伊豆にゆかりのない僕を受け入れてくれて、レストランを開くことに協力してくれる方が多かったと感じています。「料理に使う野菜が欲しかったら育てるから言って」と言ってくれる方もいました。
―魅力的な伊豆食材をメニューに使用する時のポイントやこだわりはありますか?
提供する料理には、旬の地元食材を使うことを心がけています。今の時期だとイワシがたくさん獲れるのでイワシをメインにしたパスタとか、沼津港で獲れた新鮮な魚を使ったカルパッチョとか。できる限り地元の食材を使うことと、食べた時にその時々の季節を感じていただくことを大切にしています。春だったら山菜、冬なら白子など、季節感を重視しています。
―2023年4月のオープンから1年が経ちますが、印象深い出来事はありますか?
やはり、お客様が料理を美味しいと言ってくれることですね。最近は健康志向が高まっていることもあって、グルテンフリーを知っている方も多いと思います。それでも、世間では「グルテンフリー=美味しくない」というイメージが残っているのが現状です。その考えを覆したいという思いがあったので、その点でも料理を褒めていただけるのはうれしいことです。
-神田さんお薦めのメニューを教えてください。
お客様からも好評の伊豆牛のボロネーゼですかね。食感や色合いの違う野菜を入れて、目でも舌でも味わえる一品です。でも、自分が美味しいと思っているものを自信を持って提供しているので、正直に言うと全てお薦めです(笑)。
―「Vieni KANDA」でしか味わえない唯一無二のボロネーゼですね。
3 挑戦は続く 今後の展望
―これからの目標や、2年目に向けて取り組んでいることを教えてください。
イタリアンレストランなので、米粉のピザや手打ちのパスタに挑戦したいですね。今までも何度か挑戦したのですが、なかなかうまくいかなかったんです。米粉なので、グルテンがない分、生地がちぎれやすかったり、焼くと煎餅みたいにカチカチになってしまったりするんです。誰もが楽しめる美味しいグルテンフリーの料理を提供するのがモットーなので、満足するまで努力し続けたいですね。
また、お客様とのコミュニケーションについても、より楽しんでいただける工夫をしたいと考えています。料理に使う食材には、スーパーなどでは売っていないものを使うこともあり、自分で探したり農家さんにお願いしたりしているので、思いやこだわりを詳しく説明することもできます。さらに、料理をお出しするときに「カルパッチョです」だけではなく、「沼津港で捕れた新鮮な魚を使ったカルパッチョです」と少しお話しするだけでも、食べるときにより美味しく感じることってあると思うんです。このように、お客様とのコミュニケーションも大切にしていきたいですね。料理も居心地の良さも磨いていきたいです。
<取材を終えて>
神田さんの伊豆愛と料理への情熱がひしひしと感じられた取材でした。インタビュー後にいただいたお料理は、どれも目を奪われるほどの色鮮やかさで、絶品でした。季節と共に変わる食材にも目が離せません。伊豆食材で誰もが楽しめる食事を提供する「Vieni KANDA」、ぜひ足を運んでみてください。
所在地:静岡県伊豆市柏久保631-1
TEL:0558-73-2500
営業時間:11:00-15:00、17:30-21:30
定休日:日曜夜・月曜終日・火曜昼
令和5年度『「地域のお店」デザイン表彰』受賞店特集はこちら!
https://f-koten.jp/award/r05.html
「ふじのくに魅力ある個店」登録店はこちら!お近くのお店、気になるお店をぜひ訪れてみてください。
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