しあわせに暮らせる地域づくり 総合情報誌ふじのくに
「東アジア文化都市2023静岡県」春の式典を開催!
5月2日、日中韓3カ国4都市の「東アジア文化都市」による交流事業の本格的な幕開けを記念して「春の式典」を開催した。
すでに今年1月から関連イベントはスタートしているが、今後も中国、韓国との交流を含む多彩なイベントで県内全体をいっそう盛り上げ、文化交流を通した世界平和を目指す。
新たな文化芸術の創造と世界に向けての発信
グランシップで開催した「春の式典」には中国梅州市と韓国全州市の代表団が出席し、総勢600人余りが参加した。オープニングパフォーマンスとして第5回「静岡国際オペラコンクール」で日本人初の1位となった声楽家の光岡暁恵氏がソプラノの歌声を披露。続いて主催者の川勝知事、中国の梅州市副市長の趙東(チョウ・トウ)氏、韓国の全州市副市長の金仁泰(キム・インテ)氏が登壇した。式典では、文化交流の重要性を確認し、東アジア文化都市開催の機運醸成を図った。
東アジア文化都市は、日本、中国、韓国の開催都市の文化交流を通じて、東アジア域内の相互理解や連帯感の形成を促進し、文化の力によって平和に貢献することを目指している。
主催者として川勝知事は「この文化交流事業は10年の節目を迎えますが、中国や韓国と一緒にカルチャーを通じて東アジアを『平和の砦』とし、二度と戦争を起こさない世界を目指そうという思いが根幹になっています。今回の東アジア文化都市で我々が中心となり、『平和の砦』として世界平和を目指そうではありませんか」と挨拶した。
ステージでは、成都市のパンダ雑劇芸術団、梅州市の広東漢劇伝承研究院による演劇の上映に続き、全州市の芸能団ハプグッマウルによる韓国の伝統芸能『全州旗接遊び』が披露された。フィナーレは佐藤典子舞踊団(静岡県現代舞踊協会所属)による、世界文化遺産登録10周年を迎えた富士山をたたえる『不尽(ふじ)の山を望(み)る歌』で閉幕。その後、会場を駿府城公園に移して、静岡県舞台芸術センター(SPAC)による泉鏡花原作、宮城聰演出の『天守物語』を特別公演した。
静岡県は9月から11月をコア期間に設定し、中国、韓国との交流を含む多様な文化芸術イベントを切れ目なく展開していく。
「東アジア文化都市」は文化芸術による発展を目指す都市を毎年原則1都市選定し、文化交流、文化芸術イベントなどを実施する国家プロジェクト。2014年から始まり、2023年は中国の成都市、梅州市、韓国の全州市の3都市と静岡県が選ばれた。
中国、韓国でそれぞれ行われた華やかな開幕式典をレポート!
中国 梅州市 4/13[木]
川勝知事が動画で挨拶を寄せ、SPACの「羽衣」を上映。梅州市を象徴する客家文化に由来する歌や舞踊、伝統演劇が披露された。烏龍茶の名産地である梅州市に対し、静岡茶をPRした。
中国 成都市 6/29[木]
豊かな自然に恵まれた「天府の国」と呼ばれる成都市。式典では伝統楽器の演奏が披露され、知事挨拶やSPACの「羽衣」も上映。日本・静岡県ブースで、本県の観光情報を発信した。
韓国 全州市 4/26[水]
出野副知事が出席し、富士山や自然、文化芸術、食文化などを紹介。SPACの現地公演の他、各都市の芸能公演が披露された。静岡の伝統工芸品や日本の伝統遊び体験ブースも設置された。
静岡県・韓国忠清南道友好協定締結10周年記念公演 5/24[水]
本県と韓国の忠清南道(チュンチョンナムド)は2013年に友好協定を締結し、今年10周年を迎える。両県道の相互理解を深めるため、このほど協力して記念公演を開催し、友好ムードを盛り上げた。
グランシップで開催した記念公演では、出野副知事、金泰欽(キム・テフム)忠清南道知事が挨拶を述べた後、忠清南道舒川(ソチョン)郡立伝統舞踊団によるサムルノリと韓国伝統舞踊、佐藤典子舞踊団による現代舞踊が披露された。来場者からは、日韓両国の文化を表現した美しい舞踊や衣装に対する賞賛の声が寄せられた。また会場ロビーでは、富士山静岡空港のソウル線や忠清南道の観光PRイベントを併催。百済衣装を体験できる撮影会や両県道のマスコットキャラクターの登場などにより、多くの来場者でにぎわった。
Pick up the Program
10月14日[土]~15日[日]
伊豆文学祭 会場/アクシスかつらぎ[伊豆の国市]
伊豆は、地域と物語が交差する場所。川端康成、井上靖など、伊豆にゆかりのある文豪たちの物語は今も響き渡っている。
日本人でノーベル文学賞を受賞した作家は、川端康成と大江健三郎しかいない。川端の代表作「伊豆の踊子」は、旧制一高の学生であった彼が伊豆の旅で踊り子一行に出会ったことがきっかけで誕生した。川端は生涯、伊豆の地を愛し「伊豆序説」の冒頭において、「伊豆は詩の国であり、日本歴史の縮図であり、海山のあらゆる風景の画廊である」と伊豆の魅力について語っている。多くの作家がこの地を訪れ、時に滞在し、さまざまな作品を生み出した伊豆は「日本近代文学の聖地」と言えるだろう。
伊豆文学祭は、文学的な遺産をたたえ、伊豆地域が日本文学の聖地であることを広く発信するために開催される。
言葉の力で心を揺さぶる文学の世界。伊豆文学祭に参加し、言葉の魔法に身を委ねてみてはいかがだろうか。
静岡県は今年、東アジア文化都市の開催都市として、文学関係者と連携し、日本文学を振興する事業に取り組んでいる。文学を、観光や地域振興の中核的な資源として再生させることを目指している。
文学の聖地「伊豆」と温泉
~癒しを求めた文豪たち~
静岡県は、「日本遺産」の県内版「しずおか遺産」を認定し、動画で紹介している。
公式SNSで情報発信中!
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東アジア文化都市2023
静岡県公式ウェブサイト
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ふじのくにトピックス
8月21日は「静岡県民の日」です! 静岡県は今年で147歳。県内各地で協賛イベントを開催。
ご家族や友人とイベントに参加してみませんか?
詳細は「静岡県民の日」ホームページをご覧ください。
問い合わせ:県広聴広報課 054-221-2231