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「東アジア文化都市2023静岡県」開幕—日本の文化首都として 日本の、静岡の魅力を世界へ発信

2023(令和5)年1月

日本・中国・韓国の3カ国の都市が文化的多様性を尊重し、文化の融合、相互理解を図りながら、東アジアの文化を国際発信していく事業「東アジア文化都市」の2023年の日本の開催都市に静岡県が選定された。
この1年、日本の文化首都として、県内全域で多彩な文化イベントが予定されている。

文化を通して日・中・韓3カ国の交流と連帯。さらに世界へ

東アジア文化都市」とは、日中韓文化大臣会合での合意に基づき、日本・中国・韓国の3カ国において、文化芸術による発展を目指す都市を選定。その都市において現代の文化や伝統文化、また多彩な生活文化に関連するさまざまな文化芸術イベント等を実施していく。これらの事業から東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進するとともに、東アジアの多様な文化の国際発信力の強化を図ることを目指していく。

また、東アジア文化都市に選定された都市がその文化的特徴を生かして、文化芸術・クリエイティブ産業・観光の振興を推進することにより、事業実施を契機として継続的に発展することも目的とする取り組みだ。

国内外からのお客様に最高のおもてなしを

「東アジア文化都市2023静岡県」

本県のコンセプト:
ようこそ!文化が花開く ふじのくに芸術回廊へ!
Welcome to the “Open Garden Theatre” of Culture and Art!

本県は、世界文化遺産登録10周年を迎える富士山、ユネスコエコパークの南アルプス、ユネスコ世界ジオパークに再認定された伊豆半島などに代表される、美しい自然に培われた多彩な文化を誇っている。こうした地域ごとの多彩な文化に触れ、まるで回廊を巡るかのように新たな感動に出会える静岡県。
期間中には、県内各地を自然豊かな「庭園」(Garden)のような「劇場」(Theatre)と見立て、県民や訪れる人々に回廊のように県内を巡っていただく。

文化の枠組みも幅広く捉え、富士山の文化的景観・お茶・食・ファッション・温泉・武道・スポーツ・花・ガーデンなど、身近な生活文化も積極的に取り上げ、県内市町、民間企業とも連携を深めながら静岡の最高のおもてなしで、国内外からのお客様をお迎えする。

文化が花開くをコンセプトに、大学生が手掛けたロゴマーク

 「東アジア文化都市2023静岡県」を世界中に発信し、盛り上げるためのロゴマークは静岡文化芸術大学の学生たちのアイデアから選定。これから1年間、主催、共催のイベントやメディア発表において、「東アジア文化都市2023静岡県」の象徴として掲示。県民一体となりその機運を盛り上げていく。

ロゴマークの意味

日本の飾り結びのうち、結び付きの象徴として縁起が良いとされる「あげまき結び」の、結ぶ前の形状をモチーフとしている。
3国で交流するため3色を使い、特に青色で富士山の形を、赤と黄色でハートの形を連想させる。また、完全に結ぶ直前の形にすることで、文化振興や東アジアの交流が、今後発展し確実に実を結んでいく意味を込めている。

県民一人一人が主役に、静岡県が「日本の文化の顔」に

東アジア文化都市2023静岡県を開催するにあたり、県では四つの目的を設定。

まず第一に、「ふじのくに」のブランド力の向上。東アジア文化都市として、富士山をはじめ、世界クラスの資源を有する静岡県の魅力を国内外に発信し、「ふじのくに」文化のブランド力をより一層高めていく。
第二に、選定された3カ国の都市を結び、国際間の相互理解を深めていく。1年を通じて集中的に文化交流を行うことで、アジア域内の相互理解を深め、多様な価値観を認める環境を育む。また、紛争や内戦などで困難に直面する国も多くあるなか、文化の力で心を取り戻し、平和を実現する願いも込める。
(※芸術団の直接交流を予定しているが、コロナ禍でもあり渡航状況に応じてリモートでの開催も視野に検討中)
第三に、県内にも目を向け、県民一人一人が主役となり地域の文化を再発見する機会とする。県民自らが地域の文化を誇りに感じ、また、表現者としてもさまざまな形で文化活動に親しむ機会を設け、創造的な地域社会づくりを推し進めていく。
さらには、文化の力で観光価値を高め国際競争力を強化していく。文化活動を活性化し、静岡県の観光価値を高め、来るべきアフターコロナに備えたインバウンドの拡大や国際競争力の強化を図る。

これらは、1年間のイベント開催期にとどまらず、今後も文化を発信し続けることで、文化芸術の都市としての「ふじのくに」の発展を企図している。

2月に「東アジア文化都市宣言」を行い、以降もさまざまなイベントを予定

2月23日、沼津市プラサヴェルデにて「富士山の日」フェスタ2023が開催され、同時に、「東アジア文化都市宣言」が行われる。今年は富士山世界文化遺産登録から10周年を迎える年でもあることから、世界に誇る富士山の魅力と絡めながら「東アジア文化都市2023静岡県」の開催を全世界へアピールしていく。

ふじのくに⇆せかい演劇祭、国際オペラコンクールなどのほか、スポーツ文化、歴史文化、食文化、茶文化、温泉文化、サブカルチャーなど、多様な文化を取り上げ1年を通して切れ目のないプログラムを展開予定。

©橋本武彦
©猪熊康夫

東アジア文化都市2023 中国、韓国の選定都市紹介

成都市

人口1607万人、面積14,380k㎡。
四川省の中央部に位置する大都市で、「天府の国」の異名を持つ豊かな平原の中にある。三国志の舞台としても有名で、三国時代にまつわる遺跡などの歴史スポットがある。3000年もの間、都市の名前が変わっていないことが、その歴史の深さを物語っている。

梅州市

人口544万人、面積15,860k㎡。
広東省東端の山間部にある都市で、製鉄、化学、食品、紡織、酒造などの産業が盛ん。かつては海外に進出する華僑を多く輩出していた。客家(ハッカ)語を使用する人が多く、他にも特色のある家屋など、独特な文化が伝わっている。

全州市

人口65万人、面積206k㎡。
首都ソウルの南、約200kmに位置する全羅北道の中部にある都市。後百済の王都であり、朝鮮王朝の発祥の地であった歴史の面影を残しており、観光スポットが豊富なため多くの観光客が訪れる。「食の都」としても知られ、特産品は「全州八味」と称される。

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