ライフスタイル 総合情報誌ふじのくに

“ご当地コーラで牧之原を盛り上げたい”地元愛で活動する2人の若者

「クラフトコーラ」をご存じだろうか。「手作りのコーラ」を指すもので、ここ数年ブームとなっている。コーラと聞くと、大手飲料メーカーのあの黒い炭酸飲料がイメージされるが、クラフトコーラの明確な定義はまだなく、作り手によりその風味や色はさまざま。複数のスパイスや柑橘などを煮詰めて、シロップで販売されているものが多い。炭酸水や牛乳で割るなどいろいろな楽しみ方ができるのも特徴の一つだ。

小杉山さんと縄巻さんは高校時代の剣道部の同級生。2021年に牧之原市を襲った竜巻により小杉山さんの自宅が半壊し、そのとき多くの人に助けられたことから地域貢献に対する思いが強まった。「地元の牧之原を盛り上げたい」とご当地クラフトコーラ「T-Cola」を開発し、地域のイベントなどに出店して販売している。

材料は、シナモン、カルダモン、クローブ、三温糖、牧之原産のレモン、そして全国に誇る名産の茶葉。炭酸水で割ると涼しげな琥珀(こはく)色で、爽やかな風味、ほのかな苦み、余韻を残す程よい甘さが絶妙だ。

T-Colaの製造販売にあたっては、クラウドファンディングや寄付により、知人や地域の人たちから資金を調達。現在は県外の業者で委託製造したシロップを使っているが、今後は地元企業が製造に協力してくれることになった。ペットボトル入り炭酸飲料としての販売も視野に入れ、ますます活動を充実させて、生まれ育った牧之原の活性化に役立ちたいと考えている。

T-Colaは琥珀色をしたコーラシロップ。現時点では店舗での常設販売はしておらず、主にイベント出店時だけの販売スタイル

プロフィール

縄巻 洋介 さん(写真左)

1998年、静岡県牧之原市生まれ。大学卒業後、県外の企業に勤める。その後、帰省して父親のもとで実家の農業を学び始める。しかし、その半年後に父親が亡くなってしまい、周りの農家に助けられたことから、恩返ししたいと思うように。現在は小杉山さんと同じく農業に関する知識や技術を身に付けようとブドウ栽培の研修を受けている。

小杉山 京 さん(写真右)

1997年、静岡県牧之原市生まれ。大学卒業後、県内のメディア系企業にUターン就職。2021年に牧之原市を襲った竜巻災害をきっかけに地域貢献活動を始める。その後、退職して、かねて関心があった社会起業家の道に。現在は農業を学ぶため就農研修を受けている。将来の夢はブドウの観光農園を開いて、農業と福祉を連携させたケアファームを運営すること。

編集後記

秋の夜長は本の世界に浸る……なんてすてきです。
「読書の秋」は中国唐時代の詩人、韓愈(かんゆ)の漢詩が起源といわれるそうです。
スマホは一休み。本の世界へ……と思いつつ、食欲の秋も楽しみ!
旬の食材も堪能したいですね(美)

読者の声 第53号アンケートより

「自転車アスリート育成プロジェクト」何年か先が楽しみです。また、環境への配慮から、アスリートでなくても、自転車利用が広がっていくとよいと思いました。(焼津市N.Yさん)

清見寺の美しい景趣を楽しみながら、家康公をはじめとした歴史に思いをはせたいです。さまざまな歴史人にも愛され続けてきたお寺であると感じます。(静岡市O.Iさん)

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