県政セレクション 総合情報誌ふじのくに
デジタル田園都市(ガーデンシティ)の推進 浜名湖花博2024
2004年に開催された浜名湖花博から20年。そのレガシーを受け継いで新たな花博が開幕する。
目指すは、自然と調和した理想郷。本事業をデジタル技術およびサービスの実証モデルと位置付け、
花と緑のある暮らしに先端テクノロジーを取り入れた新たなライフスタイルを提案する。
20年前も今も人々の心を癒やす花みどり
今から20年前、2004年4月8日から10月11日の187日間にわたり、浜松市中央区村櫛町に新しく開設した浜名湖ガーデンパークにおいて、しずおか国際園芸博覧会「パシフィックフローラ2004」と「第21回全国都市緑化しずおかフェア」が開催された(愛称:浜名湖花博)。その後は県が主体となり、「はままつフラワーパーク」を会場に加えて10年ごとに周年事業を実施。20年目となる今回も、浜名湖ガーデンパーク(会期:4月6日(土)から6月2日(日)まで)と、はままつフラワーパーク(会期:3月23日(土)から6月16日(日)まで)の2会場で開催する。
開催テーマは「人・自然・テクノロジーの架け橋〜レイクハマナ デジタル田園都市(ガーデンシティ)〜」。浜名湖周辺の自然と調和したデジタル田園都市構想の具現化に向け、花と緑による癒やしと、テクノロジーによる新たな体験ができるイベントを目指す。
静岡県は全国指折りの花き産地であり、会場に新たに植栽された約40万株のうち7割は県内産の花を使っている。20年前に若木だった植栽は豊かに枝葉を茂らせ、美しく整えられた庭が来場者を出迎える。主な見どころは、著名ガーデンデザイナーの監修による庭園や、最新テクノロジーを用いたデジタルアトラクション。その他、地元企業の協力を得てスマートモビリティやAI活用農業技術の展示・体験も行われる。
花みどり 二つの会場で楽しむ、色とりどりの花と庭園が織り成す絶景
[ガーデンパーク会場]
印象派庭園 花美の庭(花の美術館)
バラのアーチやスイレン、フジなど移り変わる景色が魅力的な庭園。庭園内の花博期間限定フレンチレストラン「ターブルブルーLENRI」では、花と静岡県産食材をテーマとして、舌も目も満足できる極上の料理を堪能できます。
浜名湖花博2024記念庭園 汽水園
世界的庭園デザイナー「石原和幸氏」が監修。富士山の湧水と浜名湖の眺望という二つの風景をを一つの庭で表現します。
■ 開花情報
序盤(4月上旬) | ネモフィラ |
中盤(5月上旬) | バラ |
終盤(5月頃) | マーガレット |
[フラワーパーク会場]
吉谷(よしや)桂子氏監修 フラワーフォレスト
視覚的、嗅覚的にも人の五感に近く、花に包まれるような感覚を味わえるよう効果的に植栽。天から花が降るように咲く枝垂桜と、足元に広がる無数の春の花が、キラキラと宝石のように広がる世界が見どころです。
生物多様性ガーデン はなのはら
自然の野原に花が咲いているような庭園。宿根草や球根、日本の野草など多種多様な植物が植えられ、見頃の花が次々と移り、訪れるたびに変化が楽しめます。浜松市出身の小倉珠子氏が監修しています。
■ 開花情報
序盤(3月下旬) | 桜、チューリップ |
中盤(4月下旬) | フジ |
終盤(5月中旬) | バラ |
花博の歴史
国際園芸博覧会は、国際的な園芸文化の普及や花と緑のあふれる暮らし、地域・経済の創造や社会的な課題解決などへの貢献を目的に、国際園芸家協会(AIPH)の認定を受けて開催される国際的な博覧会。1960年にオランダのロッテルダムで初開催され、以後、欧州各地で定期的に催されている。日本では1990年に大阪市で開かれた「国際花と緑の博覧会」が最初で、2000年に淡路花博(兵庫県淡路島)、2004年に浜名湖花博(静岡県浜名湖畔)が開催された。
本県は全国的な花き生産地である他、丹精込めた庭を個人が一般に公開する「オープンガーデン」の取り組みも広く行われている。また、浜名湖地域では「日本の春は浜名湖から」というキャッチフレーズで「浜名湖花フェスタ」を開催するなど、花と緑に親しむ日常が根付いている。これは20年前の花博開催に際して建設されたインフラにも勝る、貴重な財産と言えるだろう。
デジタル 花と緑にあふれた環境で“没入型”テクノロジー体験
[ガーデンパーク会場]
体感するデジタルアート イマーシブミュージアム
時を超えて動き出す名画の世界。音と映像にいざなわれ印象派の絵画の中へ(別途料金)
スマートモビリティ体験
自動運転車やパーソナルモビリティの試乗体験
[フラワーパーク会場]
ウォータースクリーン 大噴水ショー
幅約40mのウォータースクリーンにキャラクターたちが次々に登場する大迫力のショー(※夜間の期間限定。詳細はフラワーパークホームページで確認してください)
花みどり映像館 360度特設シアター
フラワーパークの美しい花々を360度映像で体感
ー過去最高ー 東アジア文化都市2023静岡県 成果報告
富士山世界文化遺産登録10周年を迎えた2023年、静岡県は「東アジア文化都市」として、中国成都市・梅州市、韓国全州市と共にさまざまな文化活動を県内全域で実施した。
日本の「文化の顔」、いわば「文化首都」として本県および日本の文化を一年を通して国内外に発信。文化の定義を広く捉え、スポーツ、祭り、市町や民間団体主催のイベントなども「東アジア文化都市認証事業」に位置付けることで、これまでの実績をはるかに上回る成果を上げた。
静岡県の実績(R5) | これまでの最高実績 | |
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認証事業数 | 979本 | 397本(R元) |
来訪者数 | 1,345万人 | 357万人(H27) |
経済効果 | 389億円 | 約91億円(H28) |